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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第51章 休日3


翌朝目覚めたら、もう日は高くて光希はぎょっとした。

起き上がろうとして「うぎっ…」と声を出す。



身体中が痛い。
だるい。

なんだこれ……


そのまま布団に脱力する。



横を見ると善逸の姿はなく、布団がたたまれている。そして光希はちゃんと自分の布団で寝ていた。

……善逸が寝かしてくれたんだな



寝起きの頭で、昨夜のことを思い出す。

身体は超絶だるいが、頭はそれなりに冴えてきている。酷い二日酔いにならずにすんでほっとする。


そして次第に思い出されていく昨晩のこと。

やはり、所々記憶が飛んでいるが、風呂でのことなどは鮮明に覚えており、身体が燃えるように熱を帯びる。

両手で、真っ赤に染まる頬を隠す。


……どうしよ。めちゃめちゃ恥ずかしい


そこへ足音。

起きたと音で気付かれた。やばいと焦っておろおろする光希。


戸が開いて、善逸が顔をだす。


「おはよう、光希」
「お、はよう……」

顔を隠しても、布団に潜っても、どうせこいつには気付かれる。


結局出来たのは、拗ねたような顔だった。



「ぷっ。……なに、その顔」
「………別に」
「真っ赤なんですけど。ははは」
「う、うるさいなぁ!」

面白がって笑う善逸。
そのまま布団の上に乗り、口付けをしてくる。

「やだもう光希可愛すぎぃ!俺また暴走しちゃうよ?うふふふ」

にっこにこの顔で、嬉しそうに光希の髪を撫でる。

一方の光希は冗談だわかっていても青ざめる。口元をひくつかせている。


「わぁ、光希嫌そうな顔してる……」
「……嫌っていうか、」
「ん?なんだよ」
「身体が……」
「痛いか?」
「とても」

「そりゃあれだ。昨日の鍛錬の筋肉痛だな。お前頑張りすぎ」

しれっと「俺のせいじゃないアピール」をしてくる善逸。

このやろ…と思いながら、ジトッと睨む。


すると、善逸はバツが悪そうに少し目を彷徨わせた後にそっと光希を抱きしめる。


「……嘘。ごめん。無理させたね」

「いいよ」
「大丈夫か」
「大丈夫では、ない。動けない」


善逸はなかなか起きない光希を心配していたことだろう。そういうやつだ。わかってる。


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