第50章 休日2※
「ちゃんと大人しく座んなさい!身体冷えるよ!」
「はい……」
光希は善逸に怒られて、彼の足の間にちょこんと座って黙る。
「……そっか、覚えてないのか」
「まだ、ぼんやりしてるからな。覚醒すれば思い出すのかも」
「可愛かったのに」
「……俺、やばいことした?」
「…………かなりな」
ひぃっと小さく悲鳴が聞こえる。
頭を抱える光希。
「最悪だ……」
「なんで?」
「……うわあ、俺、何したんだろ。記憶ぶっ飛ばすなんて本当いつぶりだ……」
「ふふふ、思い出して欲しいなぁ。可愛かったの。凄くね」
「ひぃぃ、やめてくれ。忘れてくれお前も」
「は?何言ってんの」
善逸は光希をぎゅっと抱きしめる。
「忘れるもんか」
「善逸……」
「お前を計略にひっかけるなんて二度と出来ねえだろうしな。俺だけに見せてくれたあんなに可愛いお前を、忘れるわけねえよ」
「俺、一体何したの…?怖すぎなんだけど……」
「さあ、なんだろうな」
「ひぇぇぇ……」
「可愛いこと言ってたんだけどな」
「うわぁぁぁ…恥ずかしい……」
恥ずかしがる光希が可愛くて、抱きしめる手に力を入れる。
「いっぱい呼んでくれたの。……俺の名前。何度も何度も」
「……そっか」
「あとね、俺を、いっぱい求めてくれて」
「うん」
「何度も逝って」
「う…、うん」
「最高だったよ。ありがとう、光希」
善逸は光希の首筋に舌を這わせる。
「んっ、え?ちょっと善逸!」
「ごめん、思い出したら…その……」
「嘘だろ?ちょっと、待て、……俺、身体が…」
身体を離そうとするが、がっちりと抱え込まれていて動けない。
背中に固い物があたり、入浴中だというのに冷汗が出る。
「お前、記憶飛ばしてるし、なんかこのままだと寂しいもんな」
「いや、明日思い出す!きっと!」
「保証ないもん」
「ないけど、んっ!」
善逸の手が胸をもみ始める。
「お前はすげえ逝ってたんだけどさ、俺は一回しか出してないのね。男は酒が入ると感覚鈍くなるみたい」
「で、でもさ……」
「俺は正直、まだ足りない。お前の中にも酒はまだ残ってるはず」
「や…その……」
「お前は気持ち良くなっときゃいいんだよ」
十六の性欲が、再び加熱していく。