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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第50章 休日2※


光希は、もやのかかったような頭と視界で、ぼんやりと考えていた。


……あったけえ、、、


ちゃぷん、ちゃぷん…
水の音が聞こえる気がする。


力強い腕に抱かれて、全てを預けてるような…そんな感じがする。


「ん…っ」

光希が小さく呻く。


「……光希、よかった。起きたね」

薄暗い中、ほっとした顔の善逸が目に入る。


「ちょっと焦った。動かなくなっちまったから」
「…………え、俺」
「や…、あの……、寝ちゃったから」


「……寝た?」

頭が、少しずつ覚醒していく。
やたら声が響く、ここは。


「え、……風呂?なん、で…」

見ると自分は裸で善逸にもたれて座っており、身体を洗われている最中ではないか。

ひぃっと声を上げて身体を隠そうとしたら、力が入らずによろめく。


「わっ!」
「光希、動いちゃ危ないよ!」

善逸に支えられて、転倒を阻止される。


とりあえず、支えられた状態でザバッとお湯をかけられて、石鹸の泡を流される。

水音と暖かさの正体はこれだったようだ。


「よし、キレイになったよ」

にこっと笑う善逸。


「え…あ、……ありがとうございます」
「は?あはは、うん。どういたしまして」

脳みそがついて行かなさすぎて、思わず敬語になる。そんな光希を見てまた善逸が笑う。



……待て待て待て。なんだこれは。えっと、えっと、


考えていると「よっ」と声がして抱き上げられる。

そのままザブンと湯船に二人で入る。


「はぁ…あったけえ……気持ちいいなあ。な、光希」

後ろから善逸の声がする。


「そう、だな」
「光希、もしかして寝る前のこと、覚えてない?」

「…………えっと、」
「まじかよ。どこまで覚えてる?」
「えっと……、酒を飲んで、お前に飲まされて、部屋にいって、抱かれて……」
「覚えてんじゃん」

「後半が、覚えてない…かも。なんで寝ちゃったんだ?」
「………逝きすぎたから」
「……っ!」

焦った光希が湯船から出ようと暴れだす。が、力が入らないのでバチャバチャと飛沫をあげるだけだ。

「お、おいこら落ち着けって!酒入ってんだ!溺れるぞ!」


善逸に腰を掴まれて、足の間に入れられる。後ろから抱え込まれる形になる。


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