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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第48章 柱稽古


善逸は光希を見る。
とっっても楽しそうな顔をしている。

隣の伊之助からも、ウキウキした音が聞こえる。
善逸は、はぁ…と溜息をついた。


「いいか。どんな卑怯な手を使ってもいい。俺たちから布を奪え。刀も使っていい。隊律違反にはならないから安心して刀を向けてこい。
俺たちは全力で逃げるからしっかり追いかけてくるんだ」

光希は説明を続ける。


「場所は、午後にいつも使ってる罠だらけの山だ。俺は初見だから、地の利もお前らにあるぜ。皆で協力して頑張るんだ!
俺たちに勝ったら……そうだな、褒美として明日を休みにする!!」

途端に「うおおーー!!」と歓声が響く。


「喜ぶのは俺に勝ったらだ!なお、この後、俺への敬語は一切不要とする!」


光希は手前にいた隊士に懐中時計を渡す。

「この針が上に来たら、開始ね。俺たちは先に山に入ってる!」

そう言って説明をする。


「あ、最後十分になったら宇髄の指揮を許可する。宇髄の出場を待たずして捕まえられるといいな!」


「絶対捕まえてやるぜ!」
「明日、何としても休むぞ!」


そんな声を聞きながら、鬼になった四人は先に山へ駆けていく。


「おい、光希、何考えてんだ!」
「実践訓練だよ」

「うひょー!楽しそうだなっ!」
「だろっ?うししっ!」

「俺は何をしたらいい?作戦があるんだろうな」
「勿論だ。絶対勝つぞ」

三人と話しながら山へ入る。


「川があるって聞いた。どこ?」
「こっちだ」

伊之助について川に行く。
大きくはないが、そこそこの速さで流れる川があった。

「……よし」
「おい、光希……、川は…」

お前苦手じゃんと言いたげな善逸を、目線で制する。


「さて、作戦を伝える」

四人は円くなって座り、光希の作戦を聞く。

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