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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第48章 柱稽古


炭治郎が義勇につきまとっている、との報をしのぶから受けた光希は吹き出した。

炭治郎の真っ直ぐな攻撃をくらって、困惑しているであろう義勇を想像する。


自分はその指令を出していないので、誰が出したのかなと考えながら笑いが止まらない。


……義勇さんのことをどうしようかと思っていたけど、ここはひとつ炭治郎に任せてみるか


義勇を炭治郎にとられて不服そうなしのぶに手紙を書き、少し待ってもらうようにお願いをする。


……炭治郎はああみえて頭が良い。きっと上手く導いてくれる。頼むぞ


微笑みを浮かべて、炭治郎への信頼をよせる。

まさか数日後に彼がざる蕎麦の早食いなどという奇天烈な提案するとは、さすがの彼女も考えつかないのであった。



輝利哉への兵法指南も順調に進んでおり、生理も終わった。


「よっし」

光希は書庫から立ち上がる。
ぐいっと身体を伸ばして軽くぴょんぴょんと跳ぶ。


部屋を出て悲鳴嶼を探す。


「悲鳴嶼さん、身体が鈍ってしまいそうなので、ちょっと柱稽古見てきます」
「わかった。そろそろそう言うと思っていた。どうせ見るだけじゃなくて参加するのだろう」
「あっはは。少しの間、お任せします。何かあったら呼んでくださいね」
「承知」


そう言って屋敷を出ていった。



宇髄の稽古場に着き、近くからそっと様子を伺う。
宇髄の鬼っぷりに苦笑いする。

隊士たちは皆よろよろだ。


……こりゃ、大変だ


ちらほら見知った顔の隊士がいて、地面に倒れて動かない者もいる。
皆、体力が限界のようだ。



「これはこれは総司令官殿」

宇髄が光希に笑いかける。


「お疲れ様」

見付かったので、木陰から出て宇髄の隣に行く。


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