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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第47章 炭治郎


翌朝、善逸が起きた時、まだ光希が寝ていて驚いた。


「え……」

いつも早起きの光希がお寝坊。

善逸は、光希が死んだのかと思って思わず呼吸を確認してしまった。

生存を確認してほっとすると、光希はうっすら目を開ける。


「ん……善逸?」
「光希、珍しいな、お前がこんなにゆっくりするなんて」

むくりと身体を起こす光希。
ぼんやりしている。


「お、おい、熱あるか?」

その様子に心配になる善逸。
幸い熱はなさそうで安心した。


「ん……、大丈夫。血が足りないだけ」
「そっか、……お腹痛い?」
「うん、ズキズキする。昨夜よりはまし」

善逸はそっと抱きしめる。


「女の子は大変だね」
「そうだね…はぁ、こうしてると、ちょっと楽」


二人は少し抱き合うと、出かける準備をする。

隊服を着るとシャキッとするので、下腹部痛も少しましになる。


「蝶屋敷に向かいながら、何処かでご飯食べるか」
「ごめんね……作れなくて」
「いいんだよ、光希」

玄関を出るときに、口付けを交わす。

善逸が笑いかけてくれるから、しょんぼりしていた光希も笑顔になる。



二人で手を繋いで家を出る。

途中で、雑煮を食べて蝶屋敷へ向かう。



昼頃に屋敷に着いた。
挨拶をして屋敷にあがる。


「……善逸、俺、先にカナヲとちょっと話したい。先に炭治郎んとこ行っててくれ」
「あ、ああ。じゃ、先に行ってるね」

雰囲気を変える光希。


……戦闘や喧嘩以外で、こんなこいつを見るのは初めてかもしんねえ。いつもやばいときにだって余裕を見せてへらへらしてんのにな。ぴりぴりしてる


光希からの緊張の音を聞きながら、炭治郎の部屋に行く。


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