• テキストサイズ

雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第43章 覚悟 2


三人が仮眠をとっていると、部屋に声がかかる。

「如月様、よろしいでしょうか」

その声と気配に、三人とも目を覚ます。


「どうぞ」

光希が声をかけると、隠が入ってくる。

「蝶屋敷から連絡が入りました。恋柱様、霞柱様、共に順調に回復され、問題がなければ本日夕方頃、こちらに向けて出発されるようです」

「わかりました。ご報告ありがとうございます」

隠はお辞儀をして去っていった。


「光希、昼頃蝶屋敷に二人を迎えに行くぞ」
「迎え?」
「ああ。ついでに炭治郎に会ってこい」
「でも……」
「いいんだ。俺が連れてってやる。すぐに着くぜ。帰りは甘露寺と時透と一緒に戻ってくればいい」
「……ありがとう、天元さん。悲鳴嶼さん、行ってもいいですか?」
「構わない。行ってこい」

「ありがとうございます。では、明日朝、二人と伊黒さんを交えて柱合会議をしますので、その旨の連絡をお願いします。お館様のご参加は難しいと思いますが、あまね様にもお話ください」
「承知した」

光希はぐーっと伸びをした。


「……もう日も高い」
「出かける準備をしろ」
「うん。天元さん、今日一日、お願いね」
「おう」


宇髄と悲鳴嶼は退室する。

光希は顔を洗って着替える。


……久しぶりに会えるのかな。炭治郎にも、善逸にも。炭治郎はまだ寝てるのかな


立場が変わってしまった自分を、彼はどう見るだろう。伝えてはいないが、さすがに気付いているだろう。
不安を覚える。


準備が終わっても、少しの間、宇髄に声をかけられずにいた。


「光希、大丈夫だ」

部屋の外から声がする。


「心配するな。ほら、行くぞ」
「……うん」

何も言わずとも不安をわかってくれる宇髄。
ここではずっと着ていなかった白地に花柄の羽織を着る。


「そういや、羽織、それになったのな」
「いや、これは仮。いつもの羽織は鬼に破かれちゃって、今作ってんの」
「言いそびれてたけど、それも可愛いぜ」
「ありがと」

「そんじゃ、行くか」

宇髄が光希に近付く。

/ 1083ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp