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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第42章 覚悟


二人は今日から三日で信頼関係を築くという無茶な策に出た。

「宇髄さん、呼び名は姓名どっちがいい?」
「断然、名前」
「わかった。なら天元さんって呼ぶね。これは特別なんだよ?」
「……何でだよ。冨岡のことも不死川のことも下の名前で呼んでんだろが」
「それは、名字より名前が短いから。それだけ」

宇髄はぽかんとする。
確かに他の人物も、その法則にはまっている。


「お前、本当におかしな奴だな」
「天元さん程じゃないよ。あんたも相当やばいぜ」

光希が笑う。

「なら炭治郎は?」
「あいつも特別」
「へえ……」
「あいつとは一瞬で信頼関係が出来たんだ。戦闘中に出会ったんだけど、あ、俺こいつのためなら死ねるわって思った。ふとそんな話をあいつにしたら、あいつもそう思ったって言ってて……不思議だなって話したことがある。だから俺の意思で、あいつだけ長い方の名前で呼んでる」

光希は懐かしそうに話す。


「だから、俺と天元さんも三日で信頼関係出来るといいな!時間なんて関係ないんだ。いや、間違いなく関係あるけど」


「お前さ、それ……炭治郎に一目惚れしたんじゃねえの?お互いによ」
「一目惚れ……?そうなのか?いや、恋愛感情はわかなかったぞ。戦闘中で必死だったし」
「そりゃ、お前らがガキだからだろ!」
「ガキじゃねえ!もう十五だ!」
「十五かよ、派手にガキだな!」


「ちぇ……そのガキに重責押し付けてんのは誰だよ」
「まあ、俺ら大人だわな」


宇髄は少し俯く。


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