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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第42章 覚悟


「胡蝶、行くぞ」
「はぁ……仕方ないですね……」

義勇としのぶは連れ立って退室する。


「チッ……顔見るだけだかんな」

不死川もそう言って退室する。


「お疲れ様でした」

光希は笑顔で三人を見送る。



「何の指令を出した」
「ふふ、内緒です。では、悲鳴嶼さん、現状を詳しくお聞かせください。宇髄さんも同席願います」

「光希、炭治郎の所に行かなくていいのかよ。心配だろ」

宇髄にそう言われて、光希は膝の上で握った手に力を込める。

「……俺は、総司令官だ。一隊士に構っていられない。命に別状はないと聞いた」

眉をひそめて、自分に言い聞かせるように言った。

「強がっちゃって、まあ」
「うっさいですよ。退室しますか?」
「いいや、居てやるよ。寂しいだろ」
「……そりゃどうも」



光希は悲鳴嶼から情報を得る。

「上弦二体……!柱が二人いたとはいえ、よく討伐できましたね」
「そうだな。竃門も玄弥もよくやった」

「禰豆子の変化も気になりますね。今後、鬼達の動きが変わると思われます。禰豆子が狙われるかもしれません、注視しましょう」
「そうだな」

「痣に関しては、蜜璃さんと時透さんが起きたら速やかに柱合会議を開いて本人たちから情報を得ましょう。ですが、死闘の中でのことですので、上手く説明できなかったとしても、決して彼らを責めることのないように」
「了解した」


「あとは……、悲鳴嶼さん。俺を、お館様に会わせていただけませんか。ご子息にも」
「……会わせられる状況じゃないんだ」
「どうしても、ですか。ほんの短い時間だけでいいんです。喋らなくてもいい」
「……あまね様に聞いてやる」
「お願いします」


悲鳴嶼は退室する。

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