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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第34章 伊之助


「あいつ、何か変じゃなかったか?」

隣の伊之助に、善逸が聞く。


「ああ。何かあんだろな」
「……なんだろ」
「言いたきゃ言うだろ。言わないってことは言いたくねえんだろ」
「あいつ、そうやって言いたいこと言わずに溜め込むから、今回こうして体調崩したんだよ」
「じゃあ、それがわかったから、しんどかったら次は言うんじゃねえの?自分からよ。あいつ馬鹿じゃねえし」

「……お前、案外賢いのな」
「案外ってなんだよっ!髪むしるぞこら!」
「髪はやめて!髪は有限なんだぞ!」


二人は騒ぎながら稽古場に入っていった。



光希は、きよから体温計をかりて熱を測る。


「37.8度……微熱ですねぇ」
「いや、それ俺の平熱だわ。下がってよかったー」
「……では、その言葉、そのまましのぶさまにお伝えしますね」
「やめて、本当。ごめんなさい」



勿論鍛錬の許可はおりずに肩を落とす光希。そのまま二人はしのぶの診察室に行く。


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