第27章 合同任務 2
光希は敵からの攻撃を躱しながら攻撃をする。
隙きを作るように動き、後の二人に攻撃させていく。
「やっぱり硬いな。切れねえっ。善逸、いくぞ!」
「おう!!」
……『正面からは無理だ。鬼の右側面から首。俺先行で、霹靂一閃!』
指示を端的に呟く。
まずは正面から攻撃をしにいき、弾かれたふりをして右方向に流れる。
……『今だ!』
「水の呼吸、漆ノ型、雫波紋突き!」
「雷の呼吸、壱ノ型、霹靂一閃!」
二人が共闘技を出す。
善逸の霹靂一閃が水をまとって威力を大幅に上げて右側面から鬼の首を狙う。
ガキィンッッ…!!
鬼が腕で霹靂一閃を防いだ。
「な……くそっ…!」
鬼は腕をぶんとふり、善逸は吹っ飛ばされる。
ちょうどその時、水と風の隊士が到着し、光希と善逸の逆転の呼吸を見ていた。
炎の剣士と三人、息を呑んだ。
……これが、逆転の呼吸。凄え…っ!
「なんだあ、また隊士が来たか。沢山来るのは願ったりだ。これで全部か?
でも今のは少し危なかったな。このガキども早めに始末したほうがいいな」
「まだまだ隊士は来るぜ。俺ら凄い人数で来たんだ」
光希はケロリと嘘をつく。
逆転で強化しても切れない。あの腕が盾みたいに硬いんだ。
「皆さんに残念な報告です!おそらく鬼はもう一体居ます!こいつは阿呆ですが、その鬼が賢いようです」
「なっ……どこだ!」
「まだ居ません!出現場所は屋敷付近と予測しています。なので、こいつを早く倒しましょう!」
「硬いぞ、どうする」
光希は刀を納めた。
「な、何を……」
「試してみたいことがある!」
そう言うと、光希は刀を手に持たずに鬼に突っ込んでいった。