• テキストサイズ

雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第26章 合同任務


光希が晩ごはんの片付けをしているうちに善逸は風呂に入った。
入れ代わりに光希が風呂に入る。

部屋に戻ると善逸が瞑想していた。
光希も瞑想する。

しばらく静かに時間が流れる。


心を落ち着けて、自分と向き合う。愛しい人の気配を感じながら、集中をする。

自分の技を壱から順に確認していく。拾壱はまだ靄がかかっている。

善逸の気配が乱れたので、瞑想を解いて目を開く。


「やっぱりお前、めちゃめちゃ美人」
「まあね」
「謙遜とかしねえの?」
「本当だし」

光希は明日の準備を始める。
隊服と塗り薬、晒や手拭い。そして、お守り袋。

善逸も隊服を揃える。


「任務……善逸と二人だったらよかったのに」

溜息混じりで光希が呟く。

「公私混同とは珍しいな」
「公私混同……?や、違う違う。そういう意味じゃないよ」
「ん?」

「一般隊士がいるとめんどくさいんだ……」

光希は溜息をつく。


「善逸、先に言っとく」
「?」
「俺が他の隊士に何を言われても、お前は喧嘩するなよ」
「どういうこと?」

「俺は、いろいろと言われやすい。なんやかんや言われるかもしれない」
「なんやかんや……?」
「まあ、行けば、わかる」
「あ、ああ」

「喧嘩するときは俺が自分でする。俺が何を言われても、お前は絶対に喧嘩するな」
「お前、よく喧嘩してんのか?」
「…………」
「おい」
「………たまに」


こいつ、しょっちゅうやってんな、と善逸は冷や汗を流す。

「とにかく、お前は喧嘩しないでくれ。お前との関係は伏せてるし、お前がブチ切れてもややこしくなる」
「わかった。……でも、乱闘になったら止めに入るぞ」
「はは、頼む」


光希は少し悲しそうに笑う。


「寝よっか」

何時もの笑顔に戻った光希が笑う。


「流石に今夜は無理だな」
「やめてください。戦闘不能は勘弁」

「抱きたいよー」
「帰ったらね」
「生きて帰る為にも、我慢するか」
「そうよ。我慢して」


「でも……これだけ」

善逸はちゅ、と口付けをする。


ふふと笑い合って、それぞれの布団に入る。


「おやすみ」
「……おやすみ」

昼間の疲れもあり、任務前夜のわりに二人ともよく寝ることが出来た。

/ 1083ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp