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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第24章 雷の呼吸


光希が部屋に戻ってきた。


「光希、お前は明日鍛錬禁止だ」
「えっ」
「我妻、明日の朝光希を連れて帰れ。ここにいるとこいつは鍛錬するからな」
「はい」
「えー……」

「蝶屋敷にも行かせるなよ」

光希の考えていることを、先手を取って封じられた。


「……わかりました。頭の中で技を練り上げていきます。義勇さんは明日から仕事ですか?」
「昼からだ」
「では、お見送りします」
「必要ない。朝、帰れ」
「必要あります。俺の気がすまないからです」
「……好きにしろ」
「好きにします」


「雷、去ったか。添い寝はいらないな」

「要りません!今後も不要です!」
「あはは、大丈夫です」

「もう休め」
「はい。おやすみなさい、義勇さん」
「おやすみなさい、失礼します」

二人で義勇の部屋を辞す。


それぞれ自分の使っていた湯呑を台所で洗い、拭いて棚に戻す。


「足、どうだ」
「だいぶ回復した」
「ずっと呼吸使って回復させてるもんな。意外と明日は大丈夫かな」
「うん、でもその分疲れた」

「まあゆっくり寝ろ」
「うん」

「おやすみ」
「おやすみ」

それぞれの部屋に入っていく。



義勇は光希を『女になった』と言ったが、じっと見ても善逸には今までと違いがわからない。

布団に寝転びながら、考えを巡らす善逸。


「冨岡さんは、大人で、余裕だよな……俺ばっかり怒ったり慌てたりして馬鹿みてえ。添い寝とか……、意地悪だよな、本当」


善逸は目を閉じると眠気に吸い込まれていった。


光希は自室でとっくに爆睡していた。



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