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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第24章 雷の呼吸


二人は庭に移動して、雷の呼吸の練習を始める。
脚の動きの基礎は前に教わっており、自分なりに使えるものになってたので「いんじゃね」と善逸は言った。

しかし難しいのは上半身。


「居合い切り、やったことねえからな」


構えから教わる。
いつ抜くのか。抜きの速さ。足との連動。

善逸は横に並んで丁寧に教えてくれるが、なかなかできずに苦戦した。


「はぁっ、はぁ、難しっ……!めちゃめちゃ複雑だな。抜刀術の恐ろしさよ」
「いきなりは無理だよ」
「くっそー……」
「すぐに出来たら俺の修行時代なんだったのって話よ」
「まあな」

縁側に並んで少し休息をとる。


「振り抜く速さが圧倒的に遅いんだよな……。これじゃ霹靂一閃にならない」
「力じゃないんだよ。なんつーかな。足からくる力をそのまま腕に乗せるんだ」
「足から来る力……、か」

光希は走りすぎてだるさを感じる足をじっと見る。

「闇雲に振っても駄目だな。対象物作ろ」

光希は立ち上がって打ち込み台を庭へ出そうとする。足がふらふらしているので慌てて善逸が手伝いに入る。


「おい、大丈夫かよ」
「何が?」
「何がって、……この鍛錬馬鹿!」

言っても聞かないことを知ってる善逸は打ち込み台を一つ庭に出す。


「ありがと。この辺置いて」

光希はお礼を言ってお願いする。


「善逸、竹刀でさ、やって見せてくれる?」
「いいよ」

善逸は持っていた竹刀で打ち込み台に技を放つ。見やすい位置に立ち、目を凝らして見つめる光希。


「壱ノ型、霹靂一閃!」

ドン!という音と共に善逸は打ち込み台に飛び込む。


「……速すぎる。もっとゆっくりやって見せて」
「霹靂一閃をゆっくり出来るかっ!今のでも七割くらいだ」

「じゃあ、三割くらいで」
「難しいな……」


善逸は文句を言いながらも、何度か技を見せてくれた。


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