• テキストサイズ

雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第23章 隠れ家 3


光希は布団に入る前に、包から水色の財布を出す。

「これ、二人で使うものを買うとき用の財布にしよう。今度何か買うときはここから出して」

善逸は財布を受け取る。


「金、凄い入ってんじゃん」
「布団とか、食器とか、善逸がだいぶ出してくれてるし、とりあえず」
「こんなに使ってないよ」
「そう?まあいいじゃん。……んー、どこに入れとこうか。金庫ないしな……」

かなりの額をぽんと出してきた光希。


「お前、こんなに金持ってたのか……」
「使わないんだよね。生活費かかってなかったから。服とか装飾品とかあんまり買わないし」

「じゃあ、ありがたく生活費にさせてもらいます」
「はい。一緒に買い物行けるといいんだけどね」
「そう。そう思ったからまだ食器も最低限しか買ってないんだ。一緒に見たいよな」
「うん。でも、なかなか難しいね……」

とりあえず、生活費の入った財布は押入れの中に隠すことにした。


「明日は休みなんだよな?」
「うん、でも……」
「鍛錬か……」
「……うん」


「てかさ、善逸、ちゃんと蝶屋敷に帰ってる?」
「え?や……、その、」
「やっぱり……鍛錬サボってるでしょ」
「うっ……」
「隠れ家をここまで使えるようにしてくれたのは嬉しいし助かってるけどさ、ちゃんとやることやんないと、任務で死ぬよ?」
「……はい」


「明日義勇さん家に連れて行くか……。義勇さん、明日もたぶん居ないから、一緒に鍛錬する?」
「お前の鍛錬、阿呆だもん。地獄だもん。休憩ないもん。吐く!やだ!」

「は?休憩なんてしてたら鍛錬にならないだろが。吐いてなんぼだろ」
「ほら!その考え方が怖過ぎんのよもう!嫌だあ!」
「じゃあ蝶屋敷に帰って炭治郎たちと鍛錬しなよ」
「うぅ……鍛錬やだ。何で俺の同期はこんなんばっかなんだ……」


「いい?善逸は強いけど、鬼はもっと強いんだ!」

光希は人差し指をぴっと立てて、善逸に言い聞かせるように話す。


「死なない為にも、ちゃんと鍛錬しなさい!どこでもいいから!」
「はい……」

「そして、休息。明日の鍛錬のためにも、今日はもう寝よ」
「そうだな、眠い……」


光希は少し寝てしまったが、善逸は任務から帰ってきて寝ていない。
拗ねていたときから眠気はあった。


二人はそれぞれの布団に入った。


/ 1083ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp