第23章 隠れ家 3
光希が目を覚ますと、隣には誰も居なかった。
ぼんやりした頭で身体を起こすと、下腹部がズキッと痛む。
「……いたっ」
お腹を押えて、自分が羽織一枚しか身に纏っていないことに気付く。
……そっか、善逸と…
寝る前の状況を思い出して赤くなる。誰もいないのに、掛け布団を目の下まで引っ張り上げて隠れる。
ちらっと周りを見ると脱ぎ散らかした服が綺麗に畳まれていた。
とりあえず起き上がり、包から部屋着を引っ張り出して着る。
時刻は夕方過ぎくらいになっているようだ。
そんなに長時間寝ていたわけではないようでホッとした。