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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第22章 隠れ家 2 ※


善逸は光希に覆いかぶさって、夢中で口を吸った。今までどれだけ我慢してきたか。林の中で、蝶屋敷で、冨岡邸で……

それらを全て取り戻すかの様に、何度も口付けを繰り返す。


与えられる刺激に反応する光希に、どんどん煽られる。暴走しそうな心を必死で抑えながら、少しずつ唇を下へと下ろして行く。


善逸の手が隊服の釦を外す。

上着の前が開き、白いシャツが現れる。シャツの上からそっと胸元に触れると硬めの感触。光希はいつも任務中は晒しを巻いている。

善逸は一度光希の身体を起こしシャツの釦を外していく。


「は…はずかし……」

顔を真っ赤にして脱がされていく光希。
シャツが取られ、上半身は胸の晒しと右腕の包帯だけになる。

善逸は包帯を見つめる。

「痛い?」
「大丈夫だよ」

善逸は光希をそっと胸に抱きしめる。


「もし……痛かったら言って。無理しないで」
「わかった。ありがとう」



善逸は晒の結び目を解き、くるくると外していく。
胸元が外気に晒されていくと同時に、震え初める光希。

「うっ……はぁ、……ふっ、」
「光希……?」
「はっ、はぁっ、くっ……うぁっ…ぐぅっ…」
「どした?大丈夫か?」


過去のフラッシュバックが始まった。


善逸の胸に縋りつくようにして恐怖でガタガタと震える。以前木の上で見せた光希の行動を思い出してハッとする。
腕の傷より深いのは、こっちの心の傷の方だ。

すぐに光希に羽織を被せて抱きしめる。


「ごめんな、怖いよな。ごめんな」


抱きしめながら、光希の背中を優しく擦る善逸。
光希はぎゅっと目を瞑り、震えていた。頭ではわかっているのに、勝手に身体が拒否をしてしまう。


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