第19章 宣言
義勇は裏庭を見ながら独り言のように呟いた。
「ここまでよく耐えたな」
「え?」
「十六……か」
「はぁ」
善逸は義勇の言ってることがわからない。
生返事をしながら探っていく。
「光希を大切にしてることはわかった。今まで手を出さなかった事に免じて、抱くことは許可する。
だが、くれぐれも孕ませるな。わかったな」
善逸は再び顔を赤くする。遊ばれてんのか、と思う。
「はい!わかりました!『希望』を戦線離脱させないよう精一杯気を付けます」
「万一のときは粛清、だ。覚悟しておけ」
「ひぃっ!」
善逸は悲鳴をあげた。
「そろそろ飯だ。今夜は泊まっていけ」
「はい。ありがとうございます」
「……光希とは別室だ」
「わ、わかってますよ!」
……やっぱり、遊ばれてる
そう確信した善逸だったが、光希と善逸を守るためにきちんと教えてくれた義勇に感謝した。