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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第18章 新たな関係性


眠くないのでベッドから身体を起こし、身支度を始める。二人を起こさないように静かに着替えていたが、炭治郎がむくりと目を覚ます。


「ん……?…善逸?おはよう」

身体を半身起こし、目をこすっている。


「あ、悪い、炭治郎。起こしたか」
「……や、もう起きるところだったから」
「朝の走り込みか」
「うん」


うーん、と伸びをする炭治郎が、何かを思い出したようにきく。


「善逸、昨日……」

足袋を履いていた善逸の手がぎくっとして止まる。


「……やっぱり光希の部屋で寝たのか。善逸から光希の匂いがする」
「いや……、その」
「善逸、光希は月役中で……え、まさか無理やり……」
「違う違う!何もしてない!」


「光希が嫌がること、しなかったか?」
「う、うん」
「少し嘘の匂いがする」
「うぐっ……」

「いくら善逸でも光希に酷いことしたら許さないぞ」
「しねえよっ!」

じろりと睨んでくる炭治郎。
善逸は髪を逆立てながら言い返す。



「光希、いつ出発するんだ?」
「……今日」
「そうか…。じゃあ、昨晩のことは見逃してやる」


炭治郎も起きて着換え始める。
まだ少し怒ってる音がする。



「本当に、話してて寝ちゃっただけだから。何もしてないから。俺、光希のこと、ちゃんと大事にしてるから」
「……後半は本当だろうけど、前半は怪しいな」

「お前、こんなに意地悪な奴だっけ……?」

善逸は口をとがらせて拗ねたように言う。


「意地悪しているつもりはない。ただ、少しむきになってるかもな」
「………」
「光希は、俺にとっても大事な人だから」
「……知ってるよ」

炭治郎は準備を終え、走りに行った。


炭治郎の怒りをみて、軽率な行動だったのかなと少し反省した善逸だった。


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