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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第18章 新たな関係性


食後のお茶を飲みながら、光希は二人に告げる。

「俺、もうすぐ義勇さんところに戻る」

二人が光希に目を向ける。

「そう、なのか……」
「ああ」

「まあそうだろうな。お前は半半羽織の子分だからな」
「うん」


「寂しくなるな……」

炭治郎は俯いてお茶をずずっとすする。
伊之助は湯呑を見つめている。


「炭治郎とは鍛錬出来なかったな」
「ああ。いっぱいやりたかった」

「伊之助とは少しやれて楽しかった」
「あれは本調子の俺じゃねぇ!」


「二人ともありがとな。
久しぶりに合同で任務やれて、みんな死にかけたけど誰も死ななかったし、一緒に居られて嬉しかったよ」


「光希……」
炭治郎が涙ぐむ。

「まあ、……悪くない感じだったな」
伊之助が、そっぽをむく。


「また会えるから。その時までちゃんと生きてろよ」

光希はにこりと笑う。

「光希もな」
「死ぬなよ」
「うん。俺たち強いから大丈夫だ」

三人で拳を突き合わせる。



「なあ、光希」

炭治郎が優しく呼びかける。

椅子から立ち上がり、光希の前にきて片膝をついて床に座る。光希の身体を机から自分の方に向けさせる。


「泣いてよ。寂しいんだろ」
「?」
「ずっと悲しい匂いがしてる」
「え……」

伊之助も光希の目の前に来て胡座をかく。

「笑ってても、バレバレなんだよ」
「……伊之助」

「俺たち、そんなに頼りない?光希を泣かせてやれない?」
「紋逸の前でしか泣かないとか、そんなこと決めてんじゃねえよ。泣きたいなら泣け」


二人が下から真っ直ぐに見つめてくるから、堪えていた涙が溢れそうになる。


「光希。俺は……、俺は寂しいよ」

炭治郎は素直に涙をこぼす。


「俺はへっちゃらだ!寂しくなんかねえ!」

伊之助が猪頭を被る。


「ずるいぞ伊之助!泣いてるくせに!それ取れよ!」「泣いてねえよ!」二人が目の前で言い争う。



「俺は……」

光希がゆっくりと口を開く。

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