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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第18章 新たな関係性


翌朝、やはりまだ下腹部は痛く、出血も多くてふらついていた。
朝はベッドで過ごしたが、昼過ぎになると多少は痛みも緩和され、動けるようになった。


「光希。体調はどう……」

様子を見に部屋にやってきた炭治郎が固まる。


光希の髪は頭の真ん中ほどの位置で結ばれていて、明らかに短い。前髪も目の上で切りそろえられていた。

顔がよく見えるぶん、今まで以上に美少年というに相応しい雰囲気である。


「あ、炭治郎」
「髪……」
「ああ、うん。昨日アオイさんに切ってもらったんだ」

光希は横を向いて、短くなった髪を見せる。


「驚いた……。髪型で印象ってこんなに変わるんだな……」
「はは、どっちの驚きだよ」
「もちろんいい意味だ。よく似合ってる」
「ありがと」



「体調はどうだ」

炭治郎は先程聞こうとしていたことを聞く。


「うん、まあ、……痛いは痛いよ。でも大丈夫だ。昨日よりはだいぶまし」
「そうか、良かった。ご飯、食べられそうか?というか食べなきゃ駄目だぞ。俺が持ってきてやるから、ここで一緒に食べよう。伊之助も連れてくる」
「ありがと、炭治郎」


炭治郎は食事を取りに行くために部屋を出た。
光希はベッドから降り、机に向けて椅子を置く。

のんびり茶器を用意していると、開けておいた扉から炭治郎が二人分の膳を持って入ってきた。その後ろには自分の膳とお湯をもっている伊之助。

二人にお礼を言って伊之助からお湯を受け取り、お茶を入れる。


「お前、髪切ったんだな」
「相談のってくれてありがとな、伊之助。縛れるギリギリを狙ってみた」
「いいんじゃね」
「ありがと」


三人はご飯を食べる。

食欲のない光希はもともと少なくしてもらってある量でもキツかったが、二人に手伝ってもらいながらなんとか完食した。


「ごちそうさまでした」

食器を重ねて、端によせ、三人でお茶を飲む。


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