第17章 友が起きるまで 3
ニ夜徹夜で途中仮眠しかとってない光希は、夕方まで寝ることにした。
炭治郎にそう言って、部屋を後にする。
何故か善逸もついてくる。
「眠い……」
「大泣きしたしな」
「……うっさい」
光希の部屋に一緒に入る。
「俺……、寝るんだけど」
「部屋に来たら、俺、じゃないだろ?」
「んー、……起きたら、な」
のそのそとベッドに上がる光希。
今にも寝そうだ。目が半分くらいしか開いていない。炭治郎が目覚めて安心したこともあって、一気に疲れと眠気が来た。
ころんとベッドに丸まる光希。
おもむろに善逸もベッドに乗ってくる。
「……おい、何してんだ」
「兄ちゃんが添い寝してやるよ」
「馬鹿かよ……」
「はいはい。寝なさい」
善逸は光希を抱きしめる。
「お帰り、光希。無事で良かった」
耳元で善逸が囁く。
「ただいま……善逸、……待っててくれて、あり、が…と……」
言い終わると光希はすやすやと眠った。
頬に数カ所の擦り傷。
袖が捲くれた腕にも、いくつか内出血が見える。過酷な任務をしてきたのだとわかる。
労うように光希を撫でると、頭がぼんやりとしてきた。
実は善逸も光希の不在中に任務をこなしており、その疲れもあって、光希のぬくもりに吸い込まれるように眠りに落ちていった。