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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第15章 友が起きるまで


「機能回復訓練を、許可します」

数日後の診察で、しのぶからそう言われた光希。
一気に顔が明るくなる。

「完治ではありませんからね。少しずつですよ」
「はい!!!」
「素振りはまだ駄目ですよ。背筋を使わないものだけです」
「はいっ!!!」

「返事が良すぎて恐ろしいですが……」
「大丈夫です!ありがとうございます!!」

ぺこりとお辞儀をして、診察室を出る。



その足で道場へ行く。
足を広げて柔軟を始める。

「いててて……」

身体が固まっていて、関節が悲鳴を上げる。呼吸をしながら少しずつ解していく。


一通り自分で身体を伸ばし、ふう…と仰向けにひっくり返る。

前にここで皆と鍛錬した事を思い出す。
善逸が、炭治郎が、伊之助が、ぎゃあぎゃあいいながら鍛錬した。

ずぶ濡れにされながらも頑張る炭治郎や、カナヲに負けて拗ねる伊之助の姿が浮かぶ。
目に涙が込み上げる。


光希は頭を振って、起き上がり、また柔軟を始める。


そこへ声がかかった。

「光希さん?」
「なほ!」
「許可、でたのですか?」
「うん!地獄の柔軟、頼める?」
「いいですよ!」

なほによる、解しが始まった。
女の中では身体が固い方の光希は、激痛で悲鳴を上げた。

「はい、お終いです」

と言われた時は瀕死だった。

「……ありがとう。明日もお願い、します…」
「はーい!」


さて、どうしようかと考える。
カナヲは任務へ行ってしまった。悪いけど、アオイではもう相手にならない。

炭治郎や伊之助が起きてれば、いくらでも鍛錬に付き合ってくれるのに……


そこへ、ある気配がした。

……そうか、こいつが居た


「光希。ここにいたのか」

「……善逸。稽古しようぜ」



光希は善逸を誘った。


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