第15章 友が起きるまで
明らかに怒りを見せる善逸。
「え?何が?」
「俺が今、どんだけ、我慢してるか……」
「そんなに嫌なのか?足見せるの」
「ちげぇよっ!」
「じゃあなんだよ。何で怒んだよ?」
「お前……俺に襲われたいの?」
「は?」
「誘ってんの?」
「いや、全く」
平然と答える光希。
怯えた様子すらない。「なんで怒ってんの?はて?」という音しかしていない。
「こんのやろ……」
「なんかよくわからんが、ブチ切れてんなぁ」
ベッドに戻る光希。
この状態で寝台に戻るとは……!こいつ馬鹿か!
善逸は逆に戸惑う。
「………、あ、そういうことか」
「……は?」
やっと気付いた様子の光希。ベッドに腰掛けてそう言った。
「我慢て、なる程ね。ふむふむ。そうかそうか」
「ちょっと、何一人で納得してんの」
ブチ切れてたのに、毒気を抜かれた善逸。
「ごめんごめん。男の子ってこんなんでも興奮しちゃうんだなって思って。下着一枚になるなんて余裕だと思ってたから。私たち昔は一緒に着替えてたし」
「………」
「ごめんね?太ももは諦めるよ」
なんかその余裕な感じに苛つく善逸。
おもむろにすっと立ち上がった。