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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第15章 友が起きるまで


「そういうことかよ、びっくりした……」
「ごめん、善逸」

説明を聞いてようやく善逸は、光希の奇行を理解した。鍛錬が出来ない焦りが、妙な方向に出たらしい。

炭治郎や伊之助に痴女まがいの行為をしていたことも引っかかるが、もうすんなよ、と言って了承させた。


「……ほら」

善逸は両足のズボンを膝まで捲くり上げる。


「おお!」

光希は目を輝かせて見入る。


「凄い!どうやったらこんなに太くなるんだ?」
「別に、普通だろ。男はこんなもんだ」
「触ってもいいか?」
「う……まあ、いいけど」

光希は嬉しそうにふくらはぎを触る。
くすぐったい。

「おー硬い!太い!筋張ってんなぁ」
「ちょ、あんま触んないで」
「なあなあ、ちょっとぐっと力入れてみてくれよ」
「力……、こうか?んっ…」
「おお!硬い硬い!凄いなぁははっ!」


光希は物凄く喜び、興奮する。言葉が完全に戻っていることにも気付いていない。鍛錬モードなのだろう。

善逸はだんだんいろいろとヤバくなってきた。
第三者が聞いていたら確実に誤解をされる会話をしながら冷や汗を垂らす善逸。


「凄いなぁ、俺なんてこうだぞ」

光希は自分のスボンも膝まで捲くり、善逸の足の隣に並べて置いて、その太さを比べる。

急に白い細い足が無防備に現れて、必死に理性を保つ善逸はひっと小さく声を上げる。慌てて目をそらす。

「半分くらいしかねぇな」
「……男と女じゃ、違うだろ」
「でも、もう少し、太くなってたんだよ……」
「また走るしかないな。治ってからな」

善逸はさり気なく光希のズボンを下ろして足を隠す。何も気付かない光希は膝を抱えながら、溜息をつく。


よし、何とか乗り切った、と善逸が思ったとき、

「なあ、太ももも見せてくれよ!」と光希が言った。


その時、善逸の中で何かが弾けた。


「お前、いい加減にしろよ……」

顔を伏せ、怒気をはらませる善逸。

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