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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第3章 藤の花の家で


ご飯が終わった後、善逸が炭治郎に聞く。
「鬼を連れているのはどういうことなんだ?」と。

そう。光希も気になってた。
炭治郎の箱からは鬼の気配がしていた。でも、悪いものではない、とも確信していた。
炭治郎に褒められて、至極わかりやすく喜ぶ善逸を冷ややかな目で見ながら、光希は炭治郎の説明を待った。

すると、説明より早く箱が動き出し、善逸が騒ぐ中、ゆっくりと蓋が開く。
そこから顔を出す、可愛らしい女の子。


「え?」
「へ?」
「禰豆子」

三人がそれぞれ声を出す。
箱から出ると鬼の体は少し大きくなった。
想像と違うものが出てきて、光希と善逸は驚く。

「禰豆子は俺の……」
炭治郎か説明を始めるも、全く聞こうとせずに急にブチ切れる善逸。騒ぎに騒いで、抜刀までする始末だ。

あらら…と思う光希。女絡みでこうなると善逸は本当に面倒くさい。なかなか止められないのがわかっているので、炭治郎には悪いが放置した。

「禰豆子、だっけ?」
光希は禰豆子の側に座る。禰豆子はきょとんとした顔で光希を見る。炭治郎に似てる。妹かなんかだろう。禰豆子も光希の側にちょこんと座った。
手を広げて「おいで」と言うと禰豆子は光希の膝に乗った。嬉しそうに光希の身体に自分の体重を預けている。 
「可愛いなぁ」と言って光希も禰豆子の頭を撫でて笑う。

それに気付いた善逸が雄叫びをあげる。

「うわーーー!!てめぇ光希何してんだこらぁ!離れろ!今すぐ離れろ!!炭治郎と一緒に粛清してやる!」
「あーもう、うるっせぇな。禰豆子が怖がるだろうが。やめろよ」

そう言って、禰豆子を抱き寄せて善逸から庇うように隠す。

「お前は昔っから、いつも俺の気に入った女を取るんだ!ちくしょう!離れろ!直ちにだ!!」
「お、落ち着け善逸!!」
「知らねーよ。お前が壊滅的に女にモテないだけだろうが。取った覚えもねぇよ。勝手に女が寄ってくるだけだ。俺のせいにすんな」
「おい、光希も煽るなよ」
「炭治郎、お前もだよ!!あんっな可愛い子を連れてたとはな…!許せねぇ!!!」

早く妹だって教えてやれよ…と追いかけられる炭治郎を見ながら光希は思った。
禰豆子は光希の腕の中でにこにこしていた。

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