第13章 遊郭

守ってても勝てない！攻めるんだ！

「水の呼吸、参ノ型、流流舞い！」光希が技を出す。帯を切り裂いていく。技の威力がとんでもなく上がっていることに驚く炭治郎。

「炭治郎！！」
「おう！！」


共闘の合図と共に堕姫似飛びかかる炭治郎。光希も後を追って飛び込む。

「ヒノカミ神楽、炎舞！」
「！！！」

炭治郎が技を出す。
その瞬間、逆転の呼吸を狙っていた光希が急遽技を切り替える。

「水の呼吸、肆ノ型、打ち潮！」

共闘にはならず、それぞれの技が堕姫へと向かう。
通常と変わらない威力のそれらの攻撃は堕姫に簡単にいなされ、反撃をくらって二人とも弾き飛ばさる。


「ゲホッ…光希……なんで…」

起き上がった炭治郎が光希に聞く。
ガラッと瓦礫の音を立てながら、光希も立ち上がる。

「ごめん、炭治郎……俺、炎系とは共闘出来ない…。炎と水は、合わない…ゴホッ…技の威力が下がっちまう」

途端に青ざめる炭治郎。
光希と共闘できない。それは勝利への光明を絶たれたようなものだ。

「そうか……俺の方こそごめん。じゃあ、水で一緒に、」

炭治郎が次の作戦を言い始めると、堕姫が目の前に来る。

「何？アンタら二人揃うと何か出来るの？仲良しさんなのねぇ」
「……ああ。仲良しさんなんだよ」
「ふふ、威勢の良い娘は好きよ。二人揃ってると厄介そうね」
「……！」
「離しちゃお」

そう言うと堕姫は光希を蹴り飛ばした。
光希は、ぐっ……と呻いて飛んでいく。

「光希ーーー！！」
「あっははは！あの娘、軽いから良く飛ぶね。
さあ、あの娘が戻って来るまでに、アンタを殺しておかないと」

堕姫が炭治郎に向かう。