第10章 未来への布石
『あら、覚えてましたか』
白「ばかにすんじゃねぇよ
そんな大事なこと忘れねぇ!」
そんなに顔が見たいのであろうかと恋歌は首を傾げる。
他の人間からしたらいきなり表れた女が自分の隊員たちを倒して、かつ不思議な力の使えるやつの顔は見てみたいというものだ。
『わかりました
ですがこれもここにいる人達だけの秘密にしてくださいね?』
三人が頷いたのを確認して全てのイノセンスの発動を解いた。
ダークブーツはただのサンダル変わり、クラウンクラウンは隠していた金髪と恋歌の素顔を見せた。
一瞬だけ風が起こり、恋歌の着ていたワンピースの裾がふわりとあがる。
閉じていた瞳をあければ桃色の瞳。
マントが無くなったワンピースだけの恋歌はスタイルの良さがよくわかる。
目を開けると黙ってしまっている三人に恋歌は戸惑った。
『えっと…
どうかしましたか?』
やはりというか流石というか一番に我に返ったのは白ひげだった。
白「ますます気に入ったぞ恋歌!
グララララ!!」
白ひげは何が面白いのか急に笑いだしたがその声を聞いて他の二人も我に返ることができた。
マ「嘘だろい…
こんな娘っ子に俺らが…」
サ「…」
マルコは何か呟いていたがサッチは我に返るといきなり俯いてそのまま動かなくなった。
心配になった恋歌は身長差もあり、サッチを下から覗き込む。