第9章 山賊たちの元へ
『それで?
ご用件はなんですか?』
ガープも椅子に座らせて時間も丁度よかったので三人で夕食を食べる。
ガ「すまんな、ワシまで馳走になってしもて」
『いいえ、いつも沢山作ってますのでお構い無く』
ガ「さて、ワシが今日ここに来たの理由はのエースを一旦引き取りに来たためじゃ」
『は?』
恋歌は思わず変な声が出てしまった。
エースも固まってご飯を食べていた手が止まっている。
『な、何故ですか?』
恋歌は理由も無しにエースを連れていかれては堪らないと思い尋ねる。
ガ「エースのやつを鍛えてやろうと思ってな
ワシの知り合いに預けようと思うとるんじゃ」
『私では…役不足でしたか?』
悲しそうに言う恋歌にガープは慌てて繕う。
ガ「いやいや、恋歌が役不足なのではないっ
強いて挙げるのであればお前さんは優しすぎるということじゃ
お前さんはエースに甘いっ」
『それが理由ですか?
何故優しくしてはいけないんです!?
甘えてほしい子を甘やかしちゃいけないんですか!?』
ぐっと恋歌に詰め寄られて、後退りしながらもガープは目をそらすことなく告げる。
ガ「これから先エースには過酷な運命が待っとる
それはこいつの親のこともじゃが、一人で生きていくにはお前さんのような優しい人間ばかりではないということも教えなければいかんのじゃ
恋歌にもしエースを厳しく育てろと言ったところで無理じゃ
それは自分自身が一番よくわかっておろう?」
『…』