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夢現

第21章 アラバスタ


サ「なんかそれ見たことあるような…」

『これ?

確かルフィがナミに飲ませたって聞いたけど』

サンジがルフィの食べている珠を覗き込んで顎に手をあてて考える仕草をする。

サ「ああ!そうだ

それ飲んだらもしかしたら治るかも知れねぇってルフィが飲ませてたな

なんで恋歌さんがそれを?」

『これ私がルフィに渡したものだから』

サ「え?これを?

一体これなんなんだい?」

ル「俺が母ちゃんにもらった不思議な珠だ

腹も膨れて怪我も治っていろいろできるんだ!」

ルフィが自慢気にサンジにポケットから出した珠を見せる。

『まだ持ってたんなら食べればいいのに』

ル「勿体ねぇじゃねぇか」

『いくらでもあげるわ

またなくなったら呼んでくれればいいし』

ル「そっか

でも母ちゃんにばっか頼ってらんねぇしな」

『楽しそうなことには呼んでね

一人はつまらないし』

ル「おう!」

サ「ほんと不思議なことができるよね…

ていうかルフィ!そんな便利なもんあるんなら先に言えよ!」

ル「だって母ちゃんの力ばっか頼ってられねぇだろ?

でもどうしようもねぇ時は使った

ナミの病気の時だけな

それでも治んなかったから母ちゃんを直接呼んだんだ」

サンジはナミには使ったということで納得して引き下がった。

サ「恋歌さん、悪いんだけどナミさんやビビちゃんにはそれあげてくれないか?

男どもは自分で食糧捕らせるし」

『別にいっぱい作れるしもらってもいいよ?』

サ「いいんだ

あいつらは自業自得だしね」

サンジに睨まれてびくっとなっている人たちに恋歌は苦笑いしかでなかった。
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