第16章 白ひげ海賊団での暮らし
『おはようございます』
「「「「おはよう!恋歌ちゃん!」」」」
恋歌が挨拶をすれば返してくれるのは白ひげ海賊団のクルーたち。
昨日行われた宴で紹介され、白ひげの客人ということで船に乗っていると説明を受けた。
クルーたちは綺麗な若い娘が来たことに盛り上がっていたが。
マルコとサッチの二人の隊長が恋歌を連れていってしまって全く話せなかったため今日こそは話しかけようとしている。
『皆さん二日酔いはもう大丈夫なんですか?』
「まぁまだ頭ががんがんするけど仕事しないとね」
「そうそう、まだ甲板で唸ってるやつもいるけど」
『そうですか…
じゃあちょっと私見てきますね!』
そう言って甲板の方に行ってしまった恋歌の後ろ姿を見て
((((そのまま潰れとけばよかった!))))
と項垂れていたとか。
甲板に行くと数十人のクルーが唸りながら横たわっていた。
恋歌は一番近くにいたクルーに話しかける。
『大丈夫ですか?』
「うぅ…水…」
『わかりました
今持って来ますね』
恋歌は水を取りに食堂まで走っていった。
『失礼しまーす…』
食堂とはいえどうやって入ったらいいかわからない恋歌は一応断りを入れて扉を恐る恐る開いた。
サ「ん?なんだ!恋歌ちゃんじゃねぇか!」
食堂の中にいたのは三人のクルーたち。
その中にサッチがいて恋歌の存在に気づいてくれた。
サ「どうした?
ていうか食堂にそんな丁寧な入りかたじゃなくても…」
『あ、いえ誰がいるかわからなかったもので…
甲板の人が水をほしがっていたので取りに来たんです』
サ「ああ!あんな酒に潰れちまった奴等なんかほっとけばそのうち復活するよ
恋歌ちゃんが気にしてやんなくてもいいよ」
『でも持ってくると言ってしまったので持っていきます
それぐらいしかできませんから』
サ「かー!!羨ましいね
待ってな、水持ってくるから」
『ありがとうございます』
サッチが席を立ち、厨房があると思われる場所に行ってしまうとその場には気まずい雰囲気が流れた。