第42章 ※繋ぐ想い 後編
「やぁ…っ!」
驚く陽華を気に止めず、義勇は耳の縁を軽く甘噛みしたあと、尖らせた舌先を、耳の縁に沿うように滑らせ
る。
「んぁっ…、」
刺激に耐えられず、陽華から思わず声が漏れた。
「耳、こうされるの…好きか?」
「違っ…、やぁっ…、」
否定の言葉を吐く前に、義勇の舌が耳の中に入り込み、そのゾワゾワする感触に、陽華が身体を震わせた。
「んぅ…っ…、やめっ…、ぁん…、」
その擽ったいような、疼くような感触に耐えきれず、陽華が離れようと藻掻くが、すでに回された手が陽華を逃すまいと拘束した。義勇はそのまま、中をチロチロと刺激していく。
義勇の舌が動くたびに、耳の中に聞こえる水音も厭らしく響き、陽華は自分の身体が熱く火照っていくのを感じた。
されるがままの陽華の反応を充分と楽しみ、その周りもきれいに舐めると、義勇は満足したように唇を離した。
義勇の唇が離れると、陽華は顔を赤くして振り向き、義勇を可愛く睨みつけた。
「やめてって、言ってるのに!」
「でも、可愛い声が出てた。」
飄々とした顔でそう言われると、何も言えずに陽華は黙り込んだ。
「また一つ、新しい弱点が知れてよかった。」
そう言って、ムフフと笑う義勇に怒って、陽華が口を尖らせる。
「こんなところ、知らなくていいから!」
しかし義勇は、怒る陽華の肩に顎を載せて、ため息をついた。
「…利き手がなくなったから、少し不安だった。前のようには行かないだろう?それでも少しでも、お前を満足させてやりたい。」
「そんな事、考えてたの?」
陽華が呆れたようにため息をつく。そして足を上げ、義勇の上に乗るようにして、完全に横向きになると、義勇に抱きついた。
「私はね、こうして義勇が私の身体に優しく触れてくれるだけで、満足だよ?」
「お前が優しくそう言ってくれるから、もっと満足させたくなるんだ。」