第30章 ※お仕置き
「本当に不安だったんだ。何度も身体を重ねてきて、感じやすいおまえを見てきたから。あの日も、おまえにそんな気はなくても、不死川に…なんか…されたら、その気になってしまうんじゃないかと…、」
義勇は陽華の頬に手を当て、自分の方に向けさせると、その顔をまっすぐに見詰めた。
「だからあの夜、嫉妬で気が狂いそうになった。」
「義勇!…ごめんね、もう二度と義勇に心配かけるようなことしないから…。」
陽華はそう言うと、義勇にぎゅっとしがみついた。しがみつきながら、陽華は罪悪感にチクりと胸が痛くなった。
(…やばい、もう言えない。本当はあの時、義勇が近くにいること知ってて、止めてくれるんじゃないかって…期待して試したんだ…ってこと……。)
「もういい。俺こそ、ひどいことしてすまなかった。」
そんなことを知らずに、義勇は嬉しそうに陽華を抱き締めると、その額に口づけした。
「陽華、今度は優しくする。もう一回するか?」
「…うーん、それは無理。疲れてもう眠い。」
「おまえは寝ればいい。俺が勝手にさせて貰う…。」
「…………寝れるわけないでしょ。」
※この後、二人は優しくて愛情たっぷりなやつを致しました。
ー お仕置き 完