第16章 ※初恋
(なんだ、この吸収の良さは、格段に上手くなってる。)
義勇は自分の息が荒くなっていくのを感じた。
次に陽華は、義勇の自身を口全体で咥えると、吸い込むように出し入れをし始めた。
(大きすぎて…全部口に入らない。)
陽華は根元の辺りを片手で掴むと、届かない部分を手を使って補った。
「ぎゆぅ…、きふぉひいい?」
「咥えながら、しゃべるな。」
義勇は恥ずかしそうに俯くと、「悪くない。」と小さく答えた。
陽華は歯を立てないように気を付けながら出し入れを繰り返した。唇の端からじゅぷじゅぷと空気が抜け出る音が洞窟内に響いた。
「はぁ…はぁ…陽華、もう出る。離れろ…後は自分でする…。」
義勇は快感に顔をしかめながら言うが、陽華は離れようとせず、出し入れを繰り返した。義勇は慌てて、陽華の肩を軽く揺すった。
「陽華、早く離れろ!口の中に出る!……くっ…もぅ…ダメだ……、うっ!」
陽華の口内に、熱い液体が勢いよく放出され、陽華は一瞬顔をしかめた。しかしそのまま、絞り取るように手を上下に動かし、最後の一滴まで吸い取ると、陽華はようやく口を離した。義勇は慌てて陽華の前にしゃがみこんだ。
「お前、なにやってるんだ。早く吐き出せっ!」
慌てる義勇を他所に、口を抑えて俯く陽華の喉から、
ゴクンっ!
と音がした。義勇の血の気がスーっと引いた。
「飲んだのか?」
陽華はゆっくりと顔を上げ、顔をしかめると、
「…そんなに美味しい物じゃないね。」
と、素直に感想を述べた。