第1章 私の未来は変わっていく
ふと起きると、部屋は蝋燭の光だけだった。沢山泣いたのは覚えているけど、いつの間に私は寝てしまったんだ。いや、眠くなったというより多分気を失ったんだろう。あぁ…恥ずかしい。流石に恥ずかしい。この歳になってあんな大泣きするだなんて…昔、泣いていたら物が浮いたり吹き飛んだりで親から泣くなってきつく言われて泣かなくなった。それから泣きそうになっても感情を殺せば良いんだって思って、泣くのを止めた。泣けもしない、未来に期待も出来ない。だから、未来を捨てた。そんな私にローが居場所をくれた。いつの間にか当たり前のように私の居場所だと…だから、当然のように言ってくれた。
身体を起こすと、ソファーに寝ているローの姿があった。そっと起き上がってローの傍へ行く。眠ったままのローの顔を見ていると、なんだか胸の中が暖かくて…あぁ…。
「…大好き、ロー」
私の隠し事。私の知っている未来。そして…芽生えたこの思い。私は、ハートの海賊団の船員として…生きていく。貴方達の仲間として。私が死ぬ時、未来を捨てて良かった。捨てたからここに来れたんだと。あの悲しい過去さえも今の為にあったんだと。貴方からの言葉をこんなにも愛しく大切に思う為だったと。そう思えば、私はいつかこの先死んでいく時に笑顔で言えるだろう。まだ会った事もない、この先会う事もないであろう彼もこんな気持ちだったんだろうか。
愛してくれてありがとう
ありがとう、本当にありがとう。私はもう死にたいなんて言わない。皆の為になら死んでもいい。でも、死ぬよりもずっとずっと皆の傍にいたい。みのりって呼ばれたい。皆の名前を呼びたい。大好きだよって伝えたい。もう面倒臭いなんて思わない。こんな素敵な場所にいれるのなら何も面倒臭くなんてない。私の身体も心も、この場所で楽しく生きる為にあるんだ。
私はハートの海賊団の船員。大好きな貴方の為に。愛する仲間の為に生きていく。