第1章 私の未来は変わっていく
「で、ペンギンとシャチは何してたんだ?」
「俺は…ちょっと…街に用事が出来て…」
「お、俺は…帽子が、飛んで…ちょっとぐらいなら大丈夫かなって…」
「………はぁ…まぁいい。ちょうど船を買い換えようと思ってた頃だ。この島が大きな島で良かったなお前ら…暫くここに滞在するぞ」
俺にしては珍しく穏便に済ませてやったと思う。まぁ既に起こった事をこれ以上何か言ったところでみのりが気に病むだけだ。さっさと切り替えて新しい船の事を考えよう。
「とりあえずお前ら、案を出せ。元々こういう船にするって原案はあるが細かい部分はお前らの話も聞かねぇとな」
船員達を集めてそう言えば一斉に沸き立ってあれこれと要望があがる。内容を纏めるのはベポに任せて、とりあえずみのりの様子を見に行くか。
あの後泣き疲れて気を失ったみのりをとりあえず寝かせたが、泣きながら何回もありがとうと言っていた。気を失ったくせに、嬉しそうな顔をしていた。
「…まだ起きてねぇのか」
部屋に入り、みのりの傍に行く。ベッドに腰掛けてみても反応はしない。まだ嬉しそうな顔をして寝ているのに、笑いが込み上げてくる。
「ふっ…早く起きてお前の要望も言えよ。お前は、俺らの…ハートの海賊団の仲間だ」
この気持ちに、異性としての愛情があるのかはまだ分からねぇ。ただ、今はこのままでいい。今はただ、こいつの居場所はここだって安心させてやりたい。もう泣かないように。暗い顔なんてしないように。
俺の目的が終わった時、その先を皆で楽しく過ごせる為に。俺がドフラミンゴを討つ為に頑張っていくこの先…みのりの未来の為にも頑張ってやりてぇ。
「今は、それでいい…お前が笑うならそれでいい」
だから起きたら泣くんじゃなくて笑えよ。馬鹿みたいにはしゃいでああでもないこうでもないなんて言って、この先の事を当然のように考えて…ずっと、ここにいてくれ。