第1章 私の未来は変わっていく
みのりが来て数ヶ月。大分馴染んだようで、稽古の時以外は楽しく過ごしているみたいた。来た頃は真顔ばかりだったが大分表情が柔らかくなった。ふとした時に暗い顔をするのは治らないが、仕方ないだろう。
最近では島についたら1人で好きに行動している。初めて服を買った時に多すぎたのかあれ以降1度も買っていないが、それでも店を見て回るのは楽しいらしい。
そろそろ、実戦もやってみないとな。1人でいる時に絡まれても平気なぐらいには育てねぇと。まぁいざとなれば瞬間移動があるから大丈夫だろ。そう思っていたが、その瞬間移動に助けを求める事になるとは思わなかった。
「貴方、すっごく格好良い…」
「そんなにも隈が…もしかして夜は寝かせてくれないタイプなの?」
「ねぇ、どんなタイプが好きなの?」
曲がりなりにもみのりが女なのもあり、島に着く度に皆には発散しておくように伝えていたが…俺は逆にどんどん発散する気も無くしていた。
別にみのりを見てしたくなっている訳でもない。ただ、なんか…気分じゃない。なのに囲まれてしまった。抱く為ならそのまんま宿にでも連れ込めばいいが、断るなんて事はした事がないからどう言えば帰るのかも分からねぇ。
そんな事を考えていたら、生暖かい目でこっちを見てくるみのりがいた。どんな思いで見てるのかはさておき、あいつの瞬間移動の実戦だ!と言い訳をつけてみのりの傍にいくと、察したのかさっさと瞬間移動をしてくれた。
「イケメンは大変だねぇ…でも毎日見てたら慣れるから、あの人達も毎日見てたら良いのに。声だって、名前連呼されても大丈夫になるし」
「みのり…」
「耳元は卑怯!」
からかうと、本当に面白い反応が返ってくる。けれども欲情はしない。不思議だ。みのりはずっと…不思議だ。傍に起きたくなっただけでも不思議なのに。多分俺はこの先みのりを離さないだろう。利用価値が無くなったとしても。
「みのりは俺のものだろ」