第1章 私の未来は変わっていく
「後は、瞬間移動かな。1キロぐらいは移動出来るよ。最高2人までしか移動した事ないし、子供の時だったから今は分からない。それと透視。大分先まで見れるけど…結局遠いからよく分からない。私自身が把握してるのはこの3つぐらい」
少し嬉しそうな顔で説明をするみのりを皆夢中で見ている。俺も、みのりの不思議な力には興味が湧く。悪魔の実と違ってカナヅチにはならないし、きっと海楼石にも反応しないのだろう。こいつの力を借りれば、もしかしたら…。
「あ、絶対面倒臭い事考えてるでしょ。置いてくれるのは助かるけど、あまりにも面倒な事させるつもりなら海に飛び込むよ」
みのりを見ながらあれこれ考えていると、ジロリと睨まれる。こいつ実は心を読めるんじゃないのか。
「………ところで、私はこの船で何をしたら良いの?超能力が使えるからって戦闘出来るとは限らないし、体力もある方じゃないし…」
「とりあえずは稽古をつけてやる。体力もつけろ。それでも戦闘に見込みがないなら非常時の脱出要員ぐらいには使ってやる」
「…面倒臭っ…」
「お前…」
この短い時間で分かったが、こいつの口癖は『面倒臭い』だな。生きる気がなかったやつなら仕方ないのか?そう思い呆れながら顔を見ると、唐突に微笑まれる。
「でも仕方ないわね。私の能力を怖がらないんだから…私が死ぬ理由がないなら生きる理由を頑張らなきゃ」
クスクスと、嬉しくて堪らないといったように小さな笑い声を出す。まだ会って数時間も経っていないんだから当然なのに…あぁ、俺はこいつの事を何も知らないのかと思った。
「…生きたいって言えるまで頑張れよ」
「えー、それは面倒臭いなぁ」