第2章 キラ(月)VS竜崎(L)
月『でも…竜崎。そんなの今さら、関係無いんじゃないか?』
そう僕が竜崎に言うと、竜崎がもう1度、僕に問う。
竜崎『どういう事ですか?』
僕は竜崎の顔を見ながら、理由を説明する。
月『簡単な事さ。僕は美雪さんの事が気に入った。だから、誘ったりするようになったし。話し掛けるようにもなった。そうゆう事さ。』
そう言うと、竜崎が更に殺意の籠った視線を、僕に向けた。そして、僕から視線を外さずに言う。
竜崎『まさか、月君から、そんな言葉を聴く事になるとは思いませんでした。でも、本当にそれだけなんですか?』
僕も竜崎から、視線を外さず言った。
月『どういう意味だ、竜崎…。』
竜崎『確かに美雪は、魅力的な女性でしょう。でも、明らかに月君の好きなタイプでは、ありませんよね?』
月『どうしてそう思うんだ?』
今度は僕が、竜崎に問う番だった。そんな僕を、ニタリと笑いながら、竜崎が、明らかに思ってもいない事を言う。
竜崎『ああ…。気に触ったのならすみません。でも、まさか月君が、そこまで美雪の事を気に入っているとは、思いませんでした。
それに、美雪は、あまりに今までの月君の好みと違うので。尚更(なおさら)気になるんですよ。』
月『竜崎。じゃあ、竜崎が言う僕の好きなタイプって、どんなタイプなんだ?』
僕は、竜崎に問う。
竜崎『そうですね…。月君が好きなタイプは、強(し)いて言うなら、完璧に近い女性…でしょうか。』
月『と、言うと…?』
竜崎『頭が良く、容姿端麗。そして、自分の思い通りに行動する女性…。でしょうか…。』
そう言ってニヤリと、嫌な笑みを浮(う)かべながら僕を見た。こいつ…!!僕は、思わず声に出そうになった言葉を飲み込んだ。
そして自分に言い聞かせる。いや…これはあいつの挑発だ…。冷静になるんだ…。そして、敢えて微笑みを浮かべながら、竜崎に言う。