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(DEATH NOTE)どちらが先か…。月VSL

第1章 駆け引き


大学で、流河早樹が、僕に(自分はLです)と名乗ってきたのを切っ掛けに、竜崎とキラ捜査をする事になった。

最初の理由は、捜査の状況をより細かく知る為であり。そして、僕の理想の世界を創造(そうぞう)する為に、障害となっている、竜崎ことLを殺す為に、現状を知っておく為だった。

しかし、最近はもう1つ、気になっている事がある。それは、捜査の拠点とも言える捜査本部に出入りしている、美雪と呼ばれる女の事だ…。

最初は、捜査員の中には女性も居るのかと思っただけだった。しかし、竜崎に話しかけ、竜崎と目が合った時にだけ、慈しむような優しい笑顔を見せる。

その事に気付いてから、僕は事ある事に、彼女を目で追うようになった。確かに彼女は、捜査員や僕にも、笑顔を絶やさず話したり、笑顔を見せてくれたりするが。

やはり竜崎と話したり、見たりする時だけが違うと、つくづく思う…。流河早樹、いや竜崎と居る時だけ、特別に感じる…。それがどうしても気になり、一度だけ美雪に聞いた事がある。

月『美雪さんてさ、竜崎と話したり、見たりする時だけ、普段見せないぐらいの、優しい笑顔を見せるよね?』

そう話し掛けた時、彼女は少し驚いたように、僕を見ながら言った。

美雪『月君は不思議な人だね。他の人はあんまり気付いていないようだったから、私としては、気付かれて無いのかと思ってたよ。』

と美雪は少し困ったように微笑んで、僕に言った。

月『そうかな? 分かる人は既(すで)に分かってると思うよ? それに、僕としては竜崎本人も気付いてそうな気もするけど…。 あいつにも、そう言われた事無い?』

僕がそう美雪に聞くと、美雪が答えを返してくる。

美雪『確かに、それらしい事は言われた…かな?』

竜崎『貴女は時々、私にとても優しく慈しむような笑顔を見せてくれる事がありますね。これまで私が関わった事件では、今回の様に、色んな方々と関わる事は避けてきたので、新鮮な気がします。』

そんな風に、言われた事があると僕に話した。

月『そうなんだ…。』
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