第2章 闇
黒子side
「ありがと。読んでみる。いつ返せばいい?」
黒「読み終わったらでいいですよ」
………。
相田さん、なんというのでしょうか…笑わないんですね。
本を貸してお礼をいっていたときも、普通に話していたときも。
…笑ったらきっとかわいいと思うのですが。
「………………」
一心に僕の貸した本を読みふけっている相田さんを見ると、何ともいえない気持ちになる。
ん?
?「…けっ」
黒「…火神君」
相田さんが、本から顔をあげて、僕達を見つめている。
?「弱いヤツに興味はねえ」
黒「………………」
「…ちょっと」
相田さん?
「あなた達の関係に口出しするつもりはサラサラないけど、流石に失礼じゃない?」
火「…んだよ。テメーには関係ねーだろ」
「ない」
火「っ!オイ!!」
「けど、1年間一緒にいるのに、そうやって毎日毎日険悪にされてるとたまったもんじゃないから」
火「……ちっ…わーったよ」
あの火神君を説き伏せるとは…。
「喧嘩はよそでよろしく」
相田さんは火神君を一瞥して、また本を読み始めた。
………。
僕はどうしてしまったのでしょうか。
相田さんを見ているだけで胸が苦しい。
ああきっとこれが…
恋 な の で す ね