第4章 喧嘩
リ「………」
「…………」
…気まずい!!
空き教室に来たはいいものの…どちらも会話を切り出さない。
あれだけ派手にやりあったから、まあ仕方ないと言えば仕方ないんだけど…。
リ「…………」
「……お、お姉ちゃ「美風」」
え?
リ「…ごめん、美風」
え…?
「お姉…ちゃん?」
リ「…私、あんたをわかりきってると思ってた。けど…そんなことなかった。何も知らなかった」
「…お姉ちゃん…」
リ「私、あんたがどんな思いでバスケから離れたかも、笑わなくなった理由も何も知らない。わかってると思い込んでるだけだったのよ」
私は思わずお姉ちゃんに飛び付いた。
「違う!!お姉ちゃんは…私を知らなくなんかない!!ずっと私を考えてくれてた!!」
駄々っ子みたいで大人気なかったけど、そんなこと気にしなかった。
「立ち直れって言ったのも、私を考えてのことだったのに…私は…私は…!!」
お姉ちゃんはキュッと私に腕を回して抱きしめてくれた。
すごく…落ち着いた。