第2章 純粋少女 (鳴上 嵐)
「カワイイアリスちゃんの為に言ってるんだからねぇ♪」
『~っ!あ、有難うございます』
小さく微笑む彼女を見て、また心臓がトクンッと鳴る。
彼女はアタシに一例すると教室に向かって行ってしまった。
「………ほんと、カワイイわよねぇ」
小さくため息をつき、彼女の唇に塗ったリップを自分の唇に塗るとある事に気が付いた。
アラ、よく考えたらこれって………
「間接キス……よねぇ?」
きっとアリスちゃんは気づいていないだろう。
アタシは小さく微笑んで鞄の中にリップを戻した。
綺麗で可愛くて純粋で、まだ恋も愛を知らない女の子。