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偽りの歌姫 《ツイステ》

第9章 夜伽ナイトメア




『ちょっと…苦しいっての!』

「ウナギちゃん…さっきのアレ、何?」

『えっ…何って…』

「あの王子誘惑した?オレがいるのに?」

『いや…違うって!ちょっと試したかっただけ!!アズールが言ってたあたしの歌には誘惑の力があるってやつ!相手を黙らせるために歌ったら…あぁなって…』

「あぁなってって…マジ何なのウナギちゃん。危機感なさすぎでしょ」

『お前に危機感とか言われたくな…ちょっと!!』

「何?オレもう我慢できないんだけど?」

『いや、その前にドレス!!』


上に跨ったまま怒ってて、なおかつキスの続きをしながら体を触ろうとするフロイドを止めた。そしてこいつきっとこのままよからぬことしようとするだろうからそれは全力で止める。

だってこのドレス、ヴィルさんに借りた特注だから・・・汚したり破ったりしたらば・・・命…いや金がいくらあっても足りないだろうから・・・


「別にいいじゃん、人間って服着たまま交尾するじゃん。」

『いやそれは特殊な例!!せめてドレスだけは脱がせて!!』

「何ソレ…ウナギちゃんそういう趣味?」

『違う!!あたしは正統派だよ!!』

「ふーん…?…てことはウナギちゃん、交尾したことあるの?」

『えっ…あ、まぁ…人並みには…』


と、奴の雰囲気がキレてる時と同じ気配がしたため言葉を濁したけどすぐに奴はあたしのドレスの背中のジッパーを外してすぐに脱がされた。やっぱりこいつ器用なんだな・・・


「オレしたことないのにウナギちゃんが経験あるとかムカつくんだけど」

『えっ…あんた、ホントにないの?その顔で?』

「人魚の時はそれなりにあるけど陸ではない。ウナギちゃん初めて」

『あ…そぉ』


普通の人間の女の感覚でか、自分が初めてって言われると少なからず嬉しいもので・・・ちょっとトキメいた自分にショックを受けた。


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