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偽りの歌姫 《ツイステ》

第8章 聖夜ナイトメア




『わぁ…綺麗な歌…』

「いや、君には負けるよ。あぁ自己紹介がまだだったね、僕はリエーレ…」


ん?聞いたことある・・・なんだっけ
その後も彼は1人でひたすら話していたあたしは相槌を打つだけだったが相手はとても楽しそうだった。


「出身は珊瑚の海で…」

『あ、あぁ…アズール達のクラスメイト?』

「アズール?あぁ、タコの人魚の…彼になにかされたのかい?」

『えっ…いえ…』


彼の雰囲気が少し変わった。
少し警戒をし始めた・・・と言った方が正しいのかな


「彼には気をつけた方がいい。彼は確かに知略に長けていて海の魔女にも勝るとも劣らないと思う。でも彼にかかわったモノはみんな不幸になる。それに、その周りにいるリーチ兄弟。彼らは最も危険だ。昔から彼らは自分達が面白いからと見境がなく…」


彼言葉はとても丁寧だ。でも言ってることは彼らの罵倒だ。
王子と聞いていたけど、凄く嫌だった・・・


『…歌、歌いませんか?』

「えっ…?」


~~~~♪
~~~~~~~♫


あたしは1人で勝手に歌い始めた。彼が歌う好きなんて与えないくらいに、人魚のプリンセスが人間の王子とデートをしている時に人魚姫の仲間たちが歌っている歌。

1人で…というより、彼に聞かせるために・・・
彼を黙らせるなら一番早いと・・・


『あれ?王子…?』

「アレ…ごめん、なんか君の歌を歌って聞いてたら…すまない」


と、彼は急にあたしに抱き着いてきた。
彼を振り払おうとしたが彼の力の方が強くてできなかった。


『や…やめて!!!』


と、思わず拒否したが・・・彼は思いのほかすぐに離れた。
驚いて彼の顔を見ると、興奮状態は収まってないようだった。


そしてあたしは思い出した。
前にアズールが言ったこと、あたしの声には人を魅了し操る力があると・・・まさか


『ひ…跪きなさい』


思わずあたしは、珊瑚の国の王子に言ってしまった。
こんなこと言ったら首切られるかも・・・なんて思ったら、王子は・・・


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