• テキストサイズ

偽りの歌姫 《ツイステ》

第8章 聖夜ナイトメア



「アレは、全国魔法実技大会の氷部門で優勝した御曹司だな。さらにその弟…あっちはあぁ見えて武闘派らしいぞ。その後は、髪に不思議な力を宿してるって噂の王子、そして熱砂の国の王族だな、アルアジームとは別の」

『おぉ…さすが王族…よく知ってらっしゃる…』

「ったく、ここは空気が悪ぃ…。さっさと帰りてぇ」

「んじゃレオナさんは先上がってもいいッスよ。オレはこの後のダンスはアイちゃんと踊るッスから」

と、あたしの手を握っている。
なぜかフロ・・・あいや、ジェイドはそばにいない。
近すぎるとバレるからという理由でアズールのそばにいるが・・・彼らが話しているのは、


『あ~…あたしちょっとテラス出るわ。』

「えっ?じゃあオレ…おっ!?今からローストビーフ出てくるのか!?」


と、ラギーは食欲が勝ってしまったようでどこかへ行ってしまった。レオナは・・・あれ?いなくなった。まさか、ホントに帰ったわけじゃないよな・・・


***


「わぁ…綺麗な星…」


ホールのバルコニーに出ると、そこは満天の星空だった。星の海とはよく言ったものだと感心するほどだった。そのバルコニーからホールを見るとよく映画とかで見るパーティーの風景そのものでみんな楽しそうで・・・


~~♪


呪いで家財道具にされた従者たちが城にやってきたプリンセスをお招きしているあの歌が脳内に流れてきた。なんだかホール内の雰囲気がそれと同じだったから。


「素敵な歌ですね。」


気持ちよく歌って居たら、また誰かが手を叩いて近づいてきた。それは、なんとも綺麗な声と赤い髪の人だった。


『あ、ありがとうございます。』

「よかったら、僕と一緒に歌いませんか?僕も歌には自信があるんですよ」


と、その人は唐突に歌を始めた。
それはあたしもよく歌っているあの人魚のプリンセスの歌。でも男性の声とは思えないくらい綺麗な声だった。


/ 90ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp