第8章 聖夜ナイトメア
「やっぱウナギちゃんにはバレてた~?」
『今気づいた…ジェイドは?』
「…あぁ~…」
「次回のフェアを交換条件に交代してもらったんですよね」
と、後ろからアズールが声をかけてきた。
まぁアズールは気づかないわけないだろうけど・・・フェアとは?
「近々モストロ・ラウンジで特定の食材フェアをやろうと企画していましてね。ジェイドはキノコフェアを希望していましたがフロイドは断固と反対していましてね。今回の舞踏会の参加を条件にキノコフェアを承諾したんですよね、フロイド」
「しばらくシイタケとかなめことか…死んでも嫌だったけど…」
『そこまでして来たかったのかよ…お前』
「だって、来なきゃこんな綺麗なウナギちゃん見れなかったし。そっちの方がオレ嫌だもん」
と、抱いている肩を指先でスー…と触ってきたから背中がゾワゾワと寒くなった。フロイドはそのまま肩を抱き寄せて今にもキスするんじゃないかの距離になった。
「フロイド、行きますよ。ヴィルさんを待たせたらまた化粧水頼まれますよ」
「…ウナギちゃん、後でね」
と、コソっと話してまたジェイドモードになって歩き出した。
うわ…やば、今きっと顔赤い・・・ヴィルさんにメイクしてもらったのに、多分顔全体が赤い気がする。