第8章 聖夜ナイトメア
『は…?今…オンボロ寮って言った?』
「えっ…ユウと姐さん行くの?」
『あたし知らないよ?ユウ、どういうこと?』
「えっと…学園長に…」
『…また脅されたのね』
下を見ながら小さな声で言うためいろいろ察したあたしはユウの肩をポンと叩いた。エースはデュースを叩き起こして何か慌てていた。それは他の寮の生徒達も同じだった。
「参加者がいないのでしたら、この話はお開きとしましょう。ではみなさんごきげんよう。あぁ、参加者であるポムフィオーレ寮のシェーンハイト君、ハント君、フェルミエ君、そしてユウくんアイさんはここへ残ってください」
学園長がそういうと、なぜか大多数の生徒が学園長のもとへと向かっていった。あたし達は人の波がおさまるまで席で待っていた。
***
『んで、なんであんたらもいるわけ?』
「シシシ、レオナさんの気が変わって舞踏会に参加したくなっちゃったみたいッスよ。2人が参加するからって」
「俺は何も言ってねえ…」
「オレもウナギちゃん達が行くなら行く~。ウナギちゃんと踊りたいし」
「いやいや、だからって多くないっすか?寮長たちもなんでいるんスか?」
「ぼ…僕はハーツラビュル寮の寮長として…我が校の代表を買って出てもいいかなと思っただけで…決してユウ達が心配だからというわけでは…」
学園長の周りには、結局ハーツラビュル・サバナクロー・オクタヴィネルの主要生徒が勢揃いしていた。