第8章 聖夜ナイトメア
「えーつきましては、今年のホリデー前のクリスマスで毎年恒例ではありますが、我が校とロイヤルソードアカデミーとの合同舞踏会の参加を…」
学園内にある講堂にて、学園長が話をしているが・・・
しっかり聞いている生徒はほとんどいない・・・
『舞踏会だって~。あるとは思ってたけどホントにあるんだね』
「う…うん」
『ってかロイヤルソードアカデミーと合同って…毎年やってるの?』
「兄貴に聞いたけど、毎年の事だってよ。けど参加したことあるやつはほぼいないってさ。まぁロイヤルソードアカデミーと合同なんてぜってぇ行かねえよな。」
『そうかな?あたしなら行ってみたいけどな~、女の夢だもん舞踏会って』
ユウの近くにいたエースに聞いてみたが、鼻で笑って学園長の話を聞いているようだった。デュースに至っては寝ている始末だ。
あたしは、学園長の話を少し興味深く聞いていたが途中で視線を感じた。見るとオクタ寮の人達が集まっている方からでアズールの隣にいるフロイドがニコニコしながらこっちを見ていた。あたしはじっと見ていたら、フロイドがヒラヒラと手を振ったからあたしも一応振ってみた。
「えー…参加希望の人は、いないですかね」
学園長が念押しのように言っているが飛んでくるのはRSAへの批判ばかり。しかも講堂から出て行く生徒も現れ始めた。
学園長はそんな生徒達を見て講堂中に響き渡るくらい大きなため息をついた。
「分かりました。では参加者は今年もポムフィオーレ寮の代表生徒3名と特別枠のオンボロ寮の2名だけですね」
と、大きな声で言った瞬間かなり広い講堂に静寂が流れた。