第6章 恋歌プレリュード
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時は少々遡り・・・
博物館のホールでアズールとユウがいた。
「あなたは行かないのですか?」
「ちょっとあなたが心配なので」
アズールが過去の写真を棚に戻しながら、自分の事を話し始めた。写真を捨てれば、馬鹿にされていた過去も消えると思って居た・・・海の魔女のようになりたいと思っていても、過去の自分を認めず否定していただけだったと・・・アズールは話していた。
「あなたは十分凄いです。学園長をも困らせる稀代の努力家です。それは、力の強い魔法士でもなるのは難しいことですよ。」
「…勝手に美談にするのはやめていただけますか?僕はただ僕を馬鹿にしたやつを見返したかっただけですから」
「いえ、それを原動力にして努力できるんですから!!アズール先輩は本当にすごいですよ!!」
今まで邪魔だと思って居た相手に、まさかこんなことを言われるとは思って居なかったようでアズールはかなり動揺していた。
それだけじゃなく、ユウは悪いことはダメですけどアズール先輩の力はきっと誰かの役に立ちます!!とか、アイが言ったように優しいアホの子という肩書がいかに合っているかをアズールは身をもって知ることになった。
しかし、その言葉はアズールにとってはかなりの嬉しい言葉だった。今までは契約のせいもあって罵倒され避難されてばかりだったから・・・それは、アズールにとってとても嬉しいことだった。